ミディアム タイプのウイスキー「ニッカ カフェグレーン」について
ニッカ カフェグレーンは、世界でも稀少なカフェ式連続式蒸留機を使用することで、一般的なグレーンウイスキーに比べて、香り・風味がしっかり残っているのが特長です。
また宮城峡蒸溜所らしい、フルーティーで軽快な印象があります。
- 穀物由来の香り・複雑な風味など、個性豊かに感じられる
- 2013年発売以降、数々のウイスキー品評会で受賞
- 世界でも稀少なカフェ式連続式蒸留機を使用
「グレーンウイスキーを飲みたい」「宮城峡蒸溜所のウイスキーが好き」という方にニッカ カフェグレーンはオススメです。
ぜひ、最後まで読んで頂き次回購入するウイスキーリストに加えてみてください。
【概要】グレーンウイスキー「ニッカ カフェグレーン」をご紹介
日本では2013年にリリースしましたが、欧州(ヨーロッパ)では一年早く発売されワールド ウイスキー デザイン アワード2013でベスト グレーンウイスキーを受賞しました。
その後、2017年にもインターナショナル スピリッツ チャレンジでグレーンウイスキー部門でトロフィーを受賞し、世界的な品評会から高評価を受けています。
ニッカ カフェグレーンの商品情報
容量(アルコール度数) | 容量:700ml(アルコール度数 40%) |
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分類 | グレーンウイスキー |
国・蒸溜所・所有社 | 国:日本 蒸溜所:宮城峡蒸溜所 所有社:アサヒビール(ニッカウヰスキー) |
メーカー参考小売価格 | 6,000円(税別) |
入手難易度(高い程困難) | |
公式サイト | https://www.nikka.com/products/grain/coffeygrain/index.html |
受賞歴
- 2013年:WWA
グレーンウイスキー部門で最高賞を受賞
ジャパニーズベスト・グレーンウイスキー受賞 - 2013年:ISC金賞
- 2015年:ISC金賞
- 2016年:ISC金賞
※ISC=インターナショナル・スピリッツ・コンペティション
※WWA=ワールド・ウイスキー・アワード
【評価】ニッカ カフェグレーンの味わい・香り
使用している原料は
- ライ麦
- 大麦
- トウモロコシ
- 大麦…などです。
原材料本来の味わいを残すことができる、カフェ式蒸留連続式蒸留機を用いたニッカ カフェグレーン。
一般的なグレーンウイスキーに比べ、香味成分や風味が残り穀物由来の甘さや香りなどの個性を強く感じます。
また、非常にクリアな味わいで雑味などいっさい感じません。
香り | ・フルーティー ・バニラ ・ウッディー |
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味わい | ・甘く艶やかなフルーティーさ ・クレームブリュレのような甘いフレーバー ・蜂蜜のような甘さが続き、若干ウッディーさが広がる |
余韻 | まろやかでライトな余韻とともに、すっと消える |
初心者向け | |
総合評価 |
【3種類の飲み比べ】ニッカ カフェグレーン
ストレートの場合
ストレートだと、ニッカ カフェグレーンの甘さがより際立ち、まるでデザートのような印象でした。
バニラアイスに合わせると最高です。
ロックの場合
ロックにするとまろやかな飲み口と甘さが楽しめます。
グレーンらしい軽快さがより目立ちます。
ハイボールの場合
ハイボールにしても、全く味わいや香りを崩さず、バランスの良い印象でした。
また、甘いフレーバーも損なわれません。
【歴史】ニッカ カフェグレーンを製造する「宮城峡蒸溜所(ニッカウヰスキー)」をご紹介
国(所在地) | 日本(宮城県仙台市青葉区ニッカ1) |
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創業年/設立年 | 1934年(旧:大日本果汁) (※ 生産開始:1969年) |
運営 | ニッカウヰスキー(アサヒグループホールディングス) |
見学 | 要予約(詳細はこちら) |
公式サイト | https://www.nikka.com/distilleries/miyagikyo/ |
ハウススタイル | ・華やかなフレーバー ・フルーティー ※スコッチウイスキーで表現すると、ローランド・スペイサイドに近い |
ニッカウヰスキーの前日譚
ニッカウヰスキー創業者 竹鶴政孝 氏は、1918年にウイスキーの本場スコットランドへ留学します。
竹鶴氏は、グラスゴー大学で学んだ後、スペイサイドにあるロングモーン蒸溜所や、キャンベルタウンの今はなきヘーゼルバーン蒸溜所で製法を間近で学び、1920年に帰国します。
(今でもウイスキー業界で語り継がれている「竹鶴ノート」は、この時に書き込まれていたそうです)
帰国後は、サントリーの前進である寿屋の創業者 鳥井信治郎 氏と出会い、山崎蒸溜所の設立に深く関わります。
寿屋を退職後は、「日本で本場のウイスキーをつくる」ことを目指し、スコットランドとよく似ている気候風土をもつ、北海道 余市に第一番目の蒸溜所として1934年に余市蒸溜所を設立し、その30年後に宮城峡蒸溜所の建設地域を探し始めました。
宮城峡蒸溜所の創設(1969年)
かねてより竹鶴 氏は、全くタイプの違う原酒をブレンドし、より複雑な味わいのウイスキーを作りたいと考えていました。
そこで新たな挑戦の地に選んだのが、宮城県と山形の県境です。
この辺りの気候は、スコットランドのような寒冷な気候の余市蒸溜所とは打って変わり、緑豊かで穏やかな気候で、二つの清流に囲まれています。
もちろん気候風土だけでなく、原酒の製法に関しても余市蒸溜所と異なる製法に挑みました。
余市蒸溜所では、重厚な酒質に仕上げるため石炭直火蒸溜を行っていましたが、宮城峡蒸溜所では蒸気間接蒸溜にし、軽快で華やかな味わいを実現させました。
宮城峡蒸溜所のウイスキーは、スコッチに例えるとバランスの良いのが特長のローランドや、華やかなフルーティーさが特長のスペイサイドに近いと言われています。
世界でも稀少なカフェ式連続式蒸留機を導入(1999年)
元々、日本で初めて西宮工場に1963年に導入されたものです。(1999年に宮城峡へ移設)
現在主流の連続式蒸留機は、1831年にイーニアス・コフィー氏が1826年にロバート・スタイン氏が発明したカフェ式蒸留機を改良し、実用化させたものです。
この連続式蒸留機は、蒸留効率が高く、香味成分を除去しアルコールの精度を高めるのが最大の特長だと言えます。
その一方で、宮城峡蒸溜所にある旧式のカフェ式連続式蒸留器は、穀物由来(もろみ成分)の香り・風味・成分がしっかりと残るのが特長です。
今回ご紹介したグレーンウイスキー以外でも、モルトウイスキーやその他ジンやウォッカにも使用され、他蒸溜所と一線を画す製造を行っています。
ぜひニッカ カフェグレーンをお試しください
ニッカ カフェグレーンは、世界でも珍しいカフェ式連続式蒸留機を用いることで、他のグレーンウイスキーでは味わえな豊かな香り、複雑な風味が楽しめます。
飲み心地は、軽すぎず・重すぎず、中間のバランスをお探しの方にピッタリです。