ミディアム タイプのウイスキー「リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)」について
リンドーズ シングルモルトは、1494年にスコットランドで蒸留酒が生産がされていたことを示す、最古の文献に記された修道士ジョン・コーが所属していた修道院『リンドーズ修道院跡地』で作られたウイスキーです。
- スコッチ始まりの地で作られたウイスキー
- エレガントでフルーティーな味わい
- 2021年にリリースされた翌年、世界的なウイスキー品評会で受賞
(※ IWSC2022で98点獲得、SWSC2022でダブルゴールドを受賞) - ウイスキー業界の重鎮 故 ジム・スワン博士がSTR樽で熟成した原酒がブレンドされている
(※カバラン蒸溜所で開発された樽) - ローランド モルトが好きな方へお勧め
- 日本国内入荷本数は3,000本
話題性があり新進気鋭のスコッチを購入したい方、スコッチでもローランド系のウイスキーが飲みたい方、カバランと思っている方に『リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)』はオススメです。
ぜひ、最後まで読んで頂き次回購入するウイスキーリストに加えてみてください。
【概要】シングルモルトウイスキー「リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)」をご紹介
『リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)』には、3種類の原酒で構成されています。
- 1stフィル バーボン樽熟成原酒
- 1stフィル オロロソシェリー樽熟成原酒
- STR樽(スペイン産の赤ワイン樽)熟成原酒
※ウイスキー業界の重鎮だった故 ジム・スワン博士が開発
ジム・スワン博士が開発したSTR樽とは?
STR樽は、カバラン蒸溜所の試験所で2006年に開発された、赤ワイン樽を再利用するための革新的な手法を行なった熟成樽です。
※Sは「シェービング」Tは「トースティング」Rは「リチャーリング」の略で、名称自体が熟成樽の加工方法を表しています。
まずは樽の内側を削り取り、好ましくない風味などの原因を除去します。
また、素のワイン樽要素が原酒に追加されます。
次に、表面を焼きます。
焼くことで、バニリンと呼ばれる成分量が変化しバニラ香や、フルーティーな香りを引き出します。
最後に強火で焦がします。
そうすることで、カラメルやチョコレートといった、より複雑なフレーバーが表面化します。
上記のSTR工程を樽に行うことで、ワイン樽特有の酸味成分を除去でき、繊細なフルーティーさや濃厚なカラメルやチョコレートのような風味を原酒に与えることができます。
リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)の商品情報
容量(アルコール度数) | 容量:700ml(アルコール度数 46%) |
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分類 | スコッチウイスキー(シングルモルトウイスキー) |
国・蒸溜所・所有社 | 国:スコットランド 蒸溜所:リンドーズ アビー蒸溜所 所有社:ザ・リンドーズ・ディスティリング社 |
メーカー希望小売価格 | 6,500円(税別) |
入手難易度(高い程困難) | |
公式サイト | https://lindoresabbeydistillery.com/whisky/ |
受賞歴
- 2022年:IWSC金賞(98点獲得)、SFWSCダブルゴールド賞
※IWSC=インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション
※SFWSC=サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション
【評価】リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)の味わい・香り
香り | ・蜂蜜 ・バニラ香 ・洋梨 ・オレンジピール(柑橘) |
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味わい | ・蜂蜜やバニラの優しい香りが広がり、口当たりは非常にクリーミーで心地良く感じる。 ・徐々に洋梨のような爽やかさ、オレンジピールのような柑橘系のフルーティーな香りが追いかけてくる。 |
余韻 | 余韻はスパイシーな印象で、微かに甘味や苦味が残る |
初心者向け | 喉ごしが非常に滑らかで、アルコールの辛さなどは全くありません。 初心者の方でも比較的抵抗感はないでしょう。 |
総合評価 |
【3種類の飲み比べ】リンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)
ストレートの場合
蜂蜜やバニラの優しい香りが広がり、口当たりは非常にクリーミーで心地良く感じます。
フルーティーさが前面に出た後から、オレンジピールのような上品なほろ苦さがきます。
ストレートで感じやすいアルコールの辛味は、全くありません。
ロックの場合
口に含んだ瞬間、蜂蜜やフルーティーな甘い香りが目立ちました。
ストレートに比べ、ほろ苦いオレンジピール感を中盤に強く感じます。
余韻はサッパリとし、スッとなくなる印象でした。
ハイボールの場合
ハイボールにしても、甘みや香りは損なわれません。
しっかりと、個性を残しながらサッパリと楽しめる印象でした。
【歴史】リンドーズ シングルモルトを製造する「リンドーズ アビー蒸溜所」をご紹介
国(所在地) | スコットランド(ローランド) |
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創業年/設立年 | 2017年 (※蒸留開始:2017年12月) |
運営 | ザ・リンドーズ・ディスティリング社 |
見学 | 蒸溜所ツアーあり |
公式サイト | https://lindoresabbeydistillery.com/ |
ハウススタイル | フルーティー |
リンドーズ アビー蒸溜所は、2017年頃に建設されました。
蒸溜所がある場所は、スコットランド ローランド地方にある、スコッチ生誕の地である『リンドーズ修道院跡地』です。
この地は、考古学的な発掘調査が行われ、歴史文化財としても非常に重要な場所だと言われています。
蒸留酒が記された最古の文献と関係するリンドーズ アビー蒸溜所の歴史
リンドーズ修道院は1191年に建設され、修道院として運用されていたのは1559年頃までです。
王室財務係の名簿に、ジェームズ4世から発注されたことを意味する「修道士ジョン・コーに8ボルのモルトを与えアクアヴィティを造らしむ」という記述が残っています。
※ラテン語でアクアヴィテは「生命の水」という意味で、ウイスキーを含めた全ての蒸留酒の語源です。
修道士ジョン・コーが、当時所属していたのが「水辺の教会」と呼ばれていたリンドーズ修道院(1911年に設立)です。
その後、歴史の流れと共に修道院は閉鎖し、現代に至るまで跡地は様々な人物が所有していきました。
マイケル・ジャクソン 氏は、世界的なウイスキー評論家です。
※彼が執筆した「モルトウイスキー・コンパニオン」は、世界中から選りすぐった800点ものシングルモルトを記載され、発行から改訂7版になった今もなお大ベストセラーの書籍。
2000年に修道院跡地を訪問したマイケル・ジャクソン 氏は、「スコットランドとそのウイスキー」という本に、リンドーズについて記載しています。
そのことが大きなきっかけになり、スコッチウイスキーの巡礼地・故郷として、リンドーズは再びウイスキー愛好家に広まりました。
跡地を所有していたマッケンジー・スミス 氏のご家族も、このことによりウイスキー業界で重大な意味をもつ土地だと知ります。
リンドーズ修道院跡地を相続したドリュー・マッケンジー・スミス氏は、以前からこの土地を蒸溜所にすることを検討していました。
そしてついに2013年。ヨーロッパ投資家3人から支援を受けることに成功し、蒸溜所建設プロジェクトが本格的に指導します。
建設を進めていくなかで、歴史的にもウイスキー業界にも重要な意味をもつ遺跡が発掘されました。
木炭や大麦、オート麦、小麦などの陶器の痕跡も見つかり、何が蒸留されていたのかは明確ではありませんが、修道院たちが蒸溜を実際に行っていたことが窺えます。
発掘調査のため、蒸溜所建設は2016年7月頃まで延期されましたが、翌年に蒸溜所とビジターセンターが完成しました。
蒸留は2017年12月13日から行われ、2018年10月5日にリンドーズ アビー蒸溜所は一般公開されます。
また、建設中に見つかったウイスキー(蒸留酒)製造の遺物や、2018年に発掘された中世時代に使用されていた伝統的な窯蒸留器の残骸は、全て遺跡内に保管され展示用に公開されています。
リンドーズ蒸溜所は、「スコッチウイスキーの心の故郷」だと称され、ウイスキー愛好家からは精神的な主柱として注目されています。
施設内には、訪れる方をもてなすレストランやワークショップ(オリジナルのアクアヴィテ製作など)などもあるので、ぜひ近くを訪れた際は予約して行ってみてください。
ぜひリンドーズ シングルモルト MCDXCIV(1494)お試しください
シングルモルトMCDXCIV(1494)は、リンドーズ アビー蒸溜所から最初にリリースされたウイスキーです。
ワイン樽熟成由来のフルーティーさや、華やかなフレーバーが特長的です。
飲み心地に関してもは、軽すぎず・重すぎずないので、中間のバランスをお探しの方にピッタリです。