ミディアム タイプのウイスキー「アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)」について
2019年にブランドが刷新されて以来、日本国内でプレミア価格になる程、大人気のシングルモルト スコッチウイスキーです。
- 100%シェリー樽熟成由来のフルーティーな味わい
- カスクストレングスのシングルモルト スコッチウイスキー
- ノンチルフィルタード製法・ナチュラルカラー(無着色)
- ラグ蒸溜所と姉妹蒸溜所のロックランザの人気ボトル
「シェリー樽で熟成がされたウイスキーが好き」「フルーティーな味わいのウイスキーが飲みたい」と思っている方にアラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)はオススメです。
ぜひ、最後まで読んで頂き次回購入するウイスキーリストに加えてみてください。
【概要】シングルモルトウイスキー「アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)」をご紹介
アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)は、ノンチルフィルタード製法とナチュラルカラー(無着色)が採用されています。
ファーストフィル(※1)のシェリーボックスヘッドで100%熟成した原酒を使用した、ノンエイジウイスキーです。
カスクストレングス(※2)でボトリングしているので、熟成されたそのままの濃厚な風味が楽しめます。
※1【ファーストフィルとは?】
初めてウイスキーの熟成で使用される、シェリー樽やバーボン樽の古樽(カスク)のことを指します。
※2【カスクストレングスとは?】
樽から出された原酒を、加水せずに素の状態のアルコール度数を維持した原酒のことです。
アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)の商品情報
容量(アルコール度数) | 容量:700ml(アルコール度数55.8%) |
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分類 | スコッチウイスキー(シングルモルトウイスキー) |
国・蒸溜所・所有社 | 国:スコットランド(アイランズ) 蒸溜所:ロックランザ蒸溜所(※旧:アイル・オブ・アラン蒸溜所) 所有社:アイル・オブ・アラン・ディスティラーズ社 |
価格 | 7,000円 |
入手難易度(高い程困難) | |
公式サイト | https://www.arranwhisky.com/ |
【評価】アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)の味わい・香り
100%シェリー樽で熟成されたことで、上品で華やかな印象でスパイシーな風味が楽しめます。
また、シッカリした骨格を感じさせる、ヘビーな印象もありました。
香り | ・イチジク ・レーズン ・オレンジ ・ビターチョコレート ・ウッディー |
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味わい | ・イチジクや干し葡萄のようなフルーティな甘みと、ビターなコクが弾けます ・オレンジのよう水々しい柑橘系の爽やかなフレーバーを感じます ・ナッツやシナモンといった、スパイシーな風味が強くなります |
余韻 | ウッディーさを感じながらも、後味はドライな印象 |
初心者向け | ウイスキー初心者の方でも「フルーティーなウイスキーは好き」であればおすすめです。 |
総合評価 |
【3種類の飲み比べ】アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)
ストレートの場合
アイル・シェリーカスクをストレートで飲むと、「スパイシー感」「フルーティー感」のどちらも非常に力強く感じました。
また、ウッディーな樽のフレーバーが目立ちました。
加水していないので、余韻はまったりと濃厚な甘さが続きます。
ハーフロックの場合
私がオススメするアイル・シェリーカスクの飲み方は、このハーフロックです。
イチジクやレーズンにチェリーといった、シェリー樽由来のフルーティーさが引き立ちながら、オレンジのようなシトラス感も華開きます。
スパイシーで円やかなコクも楽しめるので、ぜひ試してみてください。
ハイボールの場合
ハーフロックよりさらに加水するハイボールですが、アランシェリーカスク(ザ・ボデガ)がもつフルーティーさは薄まらず、しっかりと感じることができます。
ライトに楽しみたい方にお勧めです。
【歴史】アラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)を製造する「ロックランザ(旧:アイルオブアラン)蒸溜所」をご紹介
国(所在地) | スコットランド(アイランズ) |
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創業年/設立年 | 1995年 |
運営 | アイル・オブ・アラン・ディスティラーズ社 |
見学 | あり |
公式サイト | https://www.arranwhisky.com/ |
ハウススタイル | ・フルーティー |
スコットランドにはウイスキー生産地が多く、そのうちのアイランズと呼ばれる島々にある、アラン島 北岸ロックランザに蒸溜所(旧:アイル オブ アラン蒸溜所)があります。
アラン島で約160年ぶりに誕生したロックランザ蒸溜所の歴史
1644年に初めてウイスキーに対する課税が行われてから、1823年まで高額の酒税が課されていました。
初めて課税されてから約80年後の1725年。
酒税は数倍以上に上がり、政府は多くの人々から反感を買い、本格的な密造時代へ突入しました。
アラン島でも18世紀頃は、グレンリベットと肩を並べるほど、ウイスキー(密造酒)産業が盛んな島だったと言われています。
小さな島にも関わらず、50以上の蒸溜所が存在しており、唯一認可がおりていたのはラッグ蒸溜所のみでした。
当時アラン島で作られたウイスキーは「アランウォーター」と呼ばれていたそうです。
酒税法改正した翌年1824年に、グレンリヴェット蒸溜所が最初の政府公認となりました。
このことがキッカケで、他の密造業者も徐々に蒸溜所免許を取得していき、ウイスキー業界は前進します。
しかし、アラン島は違いました。
島ならではの流通問題や重税などの要因で、次々と蒸溜所は閉鎖していきます。
アラン島で最後まで残っていたラッグ蒸溜所も1836年に閉鎖し、ウイスキー蒸溜所は無くなりました。
1992年。新たな蒸溜所の候補地を探していた、シーバスブラザーズ社で代表を務めた経験をもつハロルド・カーリー氏は、アラン島を訪れ下記の3点を理由に建設地として決断します。
- 豊かな自然環境と水源があること
- 島の立地が最適だったこと
(※ハイランドとローランドの中央に位置し、アイラ島・キャンベルタウンに隣接した島。) - 近隣に港町があり、観光客を呼びやすいこと
アラン島の住民たちも、長きにわたり島内に蒸溜所ができることを望んでいました。
ハロルド氏は資金調達に2,000人もの投資家を募り、1994年12月16日から蒸溜所の建設が開始されます。
翌年の1995年8月17日に正式にオープンしました。
ビジターセンターは1997年8月9日に、英国女王陛下の手でオープンされ、ウィリアム王子とハリー王子に2つのウイスキー樽が献上されたことで有名です。
7月25日に俳優ユアン・マクレガーが蒸溜所を招待し、最初のシングルモルト スコッチ ウイスキーを開封します。
現在も英国王子たちに献上された樽の側で、ユアン氏の樽が保管されています。
また同年は、蒸溜所初の3年熟成のシングルモルト「Arran」がリリースした記念すべき年です。(※公式市販 Arran10年は、2006年にリリース。)
その後2005年には、英国女王賞(クイーンズアワードフォアエクスポート)を受賞し、業界の中でもかなり注目度の高い蒸溜所になりました。
2017年に蒸留器を増設し、生産能力を2倍まで上げ設備面の強化を図ります。
翌年アイル オブ アラン蒸溜所名をロックランザへ改名。
2018年からロックランザの姉妹蒸溜所として、アラン島南部にラグ蒸溜所を建設します。(※完成は翌年3月19日)
ラグカスク協会を新設するなど、話題を集めました。
また、アイル オブ アラン蒸溜所のスタンダード シリーズである、アランシングルモルト「A Breath of Fresh Arran」を2019年に一新します。
蒸溜所の名称も「ロックランザ蒸溜所 (Lochranza Distillery)」へ改名しました。
Arranシリーズのリブランド後、日本でもSNSをはじめ様々な媒体露出が高くなり、今ではプレミア価格になる程大人気のシングルモルトです。
ぜひアラン シェリーカスク(ザ・ボデガ)お試しください
アランシェリーカスク(ザ・ボデガ)は、カスクストレングス(加水なし)で100%シェリー樽熟成なので、しっかりとしたフルーティー感、スパイシー感が楽しめるシングルモルトウイスキーです。
飲み心地は、軽すぎず・重すぎず、中間のバランスをお探しの方にピッタリです。